2023 02.08水曜日
この国に茶が伝わって1200年、
珈琲が400年、
コーラが100年ほど経ちます。
初めての味わいは、
如何だったのでしょう。
時代とともに、
価値観、生活様式、
そして、嗜好品の使用法は、
変容を遂げてきました。
soyoは、
古来から受け継がれる形容をもとに
現代における「切っ掛け」へと
変化する空間。
刻一刻と移ろいゆく
季節の気配のように…
1604年から続く鋳物師屋、
菊池保寿堂 謹製。
和銑(わずく)という、
日本刀にも使われる砂鉄で
造り上げた茶釜です。
湯は、硬い鉄で炊くほど雑味が消え、
鉄肌から鉄イオンが溶け出し、
味わい深くなります。
soyoに腰を下ろした
茶釜は日ごと成長し、
より円やかな湯を炊き続けています。
明日の湯は、より良き湯。
soyoの「茶の湯」は、
さらなる進化を続けます。
- 遠藤 俊文
- CAFE soyo主宰
- TEA master
- food producer
- flower stylist
20代で茶道を始め、舞踊家 田中泯との出会いを切っ掛けに、地を這う前衛のカフェを目指す。2009年より茶道とCAFEを融合させたCAFE soyoを主宰。
2011年 芸術家 安藤雅信に師事し、茶道の案出を学ぶ。また台湾茶師 張程凱から高級発酵茶の栽培と製茶の技術を伝授され、自らも茶畑に着手。新しい日本茶の発酵茶生産を始める。さらに美術家 村上隆の助言により視野を世界に広げる。
2019年 クリエイティブ プロダクション HI-creative顧問に就任。世界初の果汁100%で抽出した日本茶「TEA wine」を完成させ、国際的に注目を集める。各地で、茶会の開催、茶から始まる菓子や料理、花、アートのディレクションを行い、現在に至る。
※茶畑についてはこちらを御覧ください。
茶畑について
soyoの茶畑は、石巻市(旧 河北町)にあり、6世代から成り立つ、約300年の畑を受け継ぎました。東日本大震災により、一度は継承の途絶えていた茶畑です。
日本茶の文化もペットボトルに移り変わり、茶の光景は見えづらく、香りも感じにくくなりました。自ら茶畑を手がけた先には、茶葉に湯を注ぎ、茶の開きを待ち、茶碗に注いで香りとともに味わう、普遍の幸福があると信じています。
茶の香りは、土地の香りです。soyoの茶畑は無農薬にこだわっています。土壌から無農薬にするのは、茶葉はその土地の空気を呼吸するから。農薬を使えば、風土の呼吸をしません。soyoでは呼吸する茶を淹れ、味わっていただきたいと考えます。
お茶の香りを、風土の空気を、
茶を通して楽しんでください。